零~魂喰(コンジキ)の刃~

零シリーズのオリジナル小説や、個人的趣味のオリジナル小説を書いてます。 更新不定期ですが、気になったら読んでくれると嬉しいです。 感想やコメントもお待ちしてますm(_ _)m

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

神薙-KANNNAGI-1

第1話 序章

西暦2261年
繁栄を極めた人類は新たな欲望を叶えるべく、禁断の領域に足を踏み入れた。
合成魔獣。
人が遠い昔から想像し、恐れながらも求めていた空想上の生物。
それらをもしも、作り出す事が出来たなら…これまで、人が足を踏み入れなかった禁断の領域。
そこに踏み入った、一人の人間がいた。
天才、「レザード=アインシュタイン」。
彼は神話や伝承に出てくる魔獣を、完全に再現して見せた。
人々は彼を天才と呼び、惜しみない喝采を叫んだ…あの時までは…
スポンサーサイト
  1. 2013/01/28(月) 19:45:14|
  2. 第1部 C.E1083~
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

神薙-KANNNAGI-2

第2話 世界の輪郭

白い壁、綺麗に並んだ机と椅子。
ありふれた学校の教室といった部屋。
ここは魔法学校と呼ばれる施設で、敵対関係にある魔獣達に対抗する人間を育てるべく、各地から子供を集め教育している施設だ。
人間が創り出し、厳重に管理されていた魔獣達が解き放たれ、人が住む土地を失うのに、そう時間はかからなかったそうだ。
圧倒的な身体能力を持つ魔獣達に、人類は持ちうる兵器を全て駆使して敗北した。
何度目かの敗北の後、ようやく人類は理解した…人類は滅ぶと。
そこに颯爽と現れた、一人の青年…名は「アドル=ヴォルスンガ」。
後に「英雄王」と呼ばれた彼は、魔法と呼ばれる不思議な能力(ちから)を駆使し、圧倒的な身体能力を持つ魔獣達を追い払った。
魔獣達話を追い払ったアドルは、人々に魔法を教え、自らも失地奪還に挑んだ。
それが、今から1083年前の出来事にして、この学園の起源だ。
つい、数年前までは幾つかの国があり、別々に魔獣達に対処していたが、戦果は芳しくなかった。
それに対処すべく、かの「英雄王」が旗を掲げ、作り上げた王国「イース」が主体となって魔法学園を立ち上げた。
  1. 2013/01/28(月) 23:39:10|
  2. 第1部 C.E1083~
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

神薙-KANNNAGI-3

第3話 日常

神薙 悠は大して実にならない授業に退屈していた。
端正な顔立ちは感情を表に出す事は少なく、口数も少ないため冷淡な印象を与えるが、実際は優しく思いやりのある青年だ。
退屈な講義。
誰もが知り得る当たり前の歴史をくどくど語る教師も、どうかしていると思う。
魔獣に対抗する人間を作り出す…こんな事が何の特になるのか。
そんな時、後ろの席から声を掛けられた。
「何故、人は人類を滅ぼす魔獣を作り出したか、判りますか?」
悠は溜め息をつき、一言だけ答えた。
「…興味はない…」
「それは、それこそが人の夢、人の望み、人の業だからです」
悠の拒絶も空しく、尚も話を続けようとする悠の後ろの席は「アレン=ラインハルト」という青年だ。
金髪、端整な顔立ち、誰に対しても穏やかで優しい青年だが、エリート集団の「0組」において、全ての科目で1、2を争う秀才でもある。
  1. 2013/01/29(火) 08:56:16|
  2. 第1部 C.E1083~
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

神薙-KANNNAGI-4

第4話 日常その2

魔法学園は、能力によりクラス分けがされる。
基本的には、攻撃特化型魔法を専門とする上位クラス「1組」。
中位クラスの「3組」、下位クラスの「5組」。
体術や剣術などの肉弾戦を専門とする上位クラスの「2組」。
中位クラスの「4組」、下位クラスの「6組」。
武器の精製や建物の作成や修理を担当する「7組」。
偵察などに特化した「8組」。
治癒、回復専門の医療クラス「9組」。
護衛や守備要員を育成する「10組」。
そして、選ばれし特異な才能を持つ者だけが所属を許される「0組」。
悠やアレンも、この「0組」に所属している。
年齢も、経歴もバラバラの「0組」の唯一の共通点は天賦の才とずば抜けた戦闘力。
それ故、仲間という意識は希薄で、協調性に欠ける点では、他のクラスに劣るのが唯一の欠点でもあった。
退屈な講義が終わって、1日のカリキュラムを終えた時、クラスメイトの一人がバカでかい声でクラス全員に呼びかけた。
「おい!この前、町の外れに魔獣の卵見つけたんだ。皆で見に行かねぇ?」
クラスの中でも明るく、リーダー的な立場の「ナイン=フォルクス」だ。
ナインは褐色の肌に、金色の短髪、表情豊かな整った顔立ちで女子からの人気も高い。
ナインの提案にそれぞれが反応を示し、アレンなどはしきりに頷いている。
「おや…それは興味がありますね。悠はどうするんです?」
(いちいち面倒臭い奴だ…)
話を振られて、正直何の興味も湧かなかったので、悠はアレンを見ずに答えた。
「…興味ないな…」
  1. 2013/02/01(金) 00:03:18|
  2. 第1部 C.E1083~
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

神薙-KANNNAGI-5

第5話 そこに無い恐怖

「…残念です。最悪の事態に備えて、同行をお願いしたのですが…」
わざとらしく肩を竦め、相変わらずの微笑を浮かべる青年に、軽い殺意を抱きつつ、短く答えた。
「…最悪?…このメンツだ、万が一にもあり得ないだろう?…」
「えぇ…普段なら、そうなんですけどね…嫌な予感がするんですよ」
悠の言葉に、アレンは神妙な顔をして答える。
アレンの勘は当たる…特に嫌な方面の勘は…。
「…判った、行けばいいんだろう?……今回は乗せられてやる…」
悠の言葉に、アレンは満足げに頷きながら、帰り支度を始めた。
放課後、ナインが案内したのは街の外れ、魔獣対策に作られた高い塀がある場所だった。
街は周囲を円形上に囲う塀の中に作られているが、この塀は特殊な金属で出来ており、魔獣といえども簡単には破れない堅固な代物だ。
街の人間は鳥籠や檻と揶揄するが、この塀が無ければ、魔獣の手によって人類が滅ぶのは火を見るより明らかだ。
同時に、広い世界でこの鳥籠の中でしか生きられない事実は、人類の敗北の歴史でもある。
「おっ!あったぜ、これだよ」
ナインの言葉に、全員が反応し近寄る。
「…これってさぁ…」
誰かが漏らした呟き。
確かに、何らかの卵らしき物はあった。
しかし、それは明らかに羽化した形跡があった。
悠も嫌な予感がした。
「…あのさ…あれじゃない?」
大人しく、クラス内でも全く目立たないが、成績だけは良い「成宮 飛鳥」が小声で指を指す。
全員が、飛鳥の指さす方を見ると、確かにそれは居た。
二足歩行の虫…という容姿のそれは、カミキリムシの様な顎を動かしながら、こちらをじっと見ている。
身体に関して言うなら、人間のそれに近く、中々に筋肉質な体型をしていた。
「…何か、弱そ」
そう言って笑いながら、「須藤 優樹菜」が近づいていく。
  1. 2013/02/04(月) 15:56:15|
  2. 第1部 C.E1083~
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。