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零~魂喰(コンジキ)の刃~

零シリーズのオリジナル小説や、個人的趣味のオリジナル小説を書いてます。 更新不定期ですが、気になったら読んでくれると嬉しいです。 感想やコメントもお待ちしてますm(_ _)m

神薙-KANNNAGI-43

「…来いよ、化け物。消し炭にしてやる」
一瞬の静寂の後、魔獣は跳んだ。
凄まじい音と砂煙を巻き上げて、魔獣はオルガの前に立っていた。
「我が名はゲオルグ…貴公の名を聞こう。小さき者よ」
ゲオルグと名乗った蜥蜴人(リザードマン)は、オルガを見下ろしながら声高々と名乗りをあげた。
オルガは悠と同じく背は高いが、体格自体は大きくない。
それに対して、ゲオルグは甲冑を着けているものの、筋骨隆々の偉丈夫である事は疑い様が無い。
人狼よりも一回り大きい体躯は、オルガに比べて圧倒的な存在感を放っていた。
「ハッ…化け物が、人の言葉を話してんじゃねぇよ」
オルガが言い終わるのと同時だった。
ゲオルグは手にしていた巨大な薙刀でオルガを薙払っていた。
瞬時にオルガの上半身が肉塊に変わり、吹き飛んだ。
その場にいた全ての者が目の前の惨劇を理解できず、言葉を無くした。
「…次は貴公が相手か?」
ゲオルグは薙刀の切っ先を悠に向け、不敵に笑った…様に見えた。
「…いいのか?…背中を向けたりして…」
悠は気にした様子も無く、無表情に呟く。
ゲオルグの背後では、おぞましい事態が繰り広げられ、梓はあまりの恐怖に涙を流した。
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  1. 2013/06/08(土) 17:37:14|
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