零~魂喰(コンジキ)の刃~

零シリーズのオリジナル小説や、個人的趣味のオリジナル小説を書いてます。 更新不定期ですが、気になったら読んでくれると嬉しいです。 感想やコメントもお待ちしてますm(_ _)m

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神薙-KANNNAGI-33

憂も氷河も、完全に戦意を消失していた。
悔しかった…「0組」などといいながら、たかだか魔獣1匹まともに倒せない。
何がエリートだ、何が天才集団だ…仲間一人救えやしない。
憂は気づかぬ内に涙を流していた。
自分の無力感に。
人虎はゆったりとした動きで憂と氷河の前を通り過ぎ、真っ直ぐに梓の元へ向かった。
「あ…あぁ…」
圧倒的な力を見せつけられ、梓は恐怖で数歩後ろに下がっていた。
完全に無意識だった。
頭の中で理解できない、圧倒的な恐怖。
涙すら出てこない。
そんな梓の前に、立ちはだかった人物がいた。
「…大丈夫…アズアズは絶対死なせないから…」
楓だった。
恐怖がない訳ではない。
ただ、大切な人を守る…強い意志が恐怖を退け、楓を突き動かしていた。
自分よりも、戦闘において成績の良いトップランカー4人を難無く退けた魔獣相手に出来る事は少ない。
(…時間、少しでも稼げば…きっと助けが来る)
生命は要らなかった。
援軍が来るまで、少しでも時間が稼げれば梓は助かる。
自分に希望を与えてくれた梓…そのためなら、命は惜しくない。
「はぁ!」
掛け声と共に、一気に人虎めがけて駆け出す。
「ガァァアァ!」
人虎の雄叫びと共に繰り出された一撃は、楓の腹部を貫いた。
時間が止まった気がした。
梓も氷河も憂も目を見開いていた。
「カハッ…アズ………」
人虎に腹を貫かれたまま首だけで振り返り、楓が声を絞り出す。
その声は小さく、最後の方は口を動かしているだけだった。
まるでゴミを捨てるように、人虎は楓を投げ捨てた。
楓を刺し貫き、血に染まった右腕を舐め、人虎はゆっくりと梓に近づいていく。
梓の思考は完全に停止していた。
倒れた楓からは止め処なく血が溢れ、地面に血溜まりを作っていく。
憎いと思った。
生まれてから今日までで、一番憎いと思った。
(コロシテヤル)
視界が赤黒くなった気がした。
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  1. 2013/04/08(月) 01:55:22|
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